出産は、ママの体に大きな影響を与えますよね。妊娠中のママのからだは、お腹の中にいる赤ちゃんに栄養を与えたり、外部の刺激から赤ちゃんを守ったりするために、妊娠する前と比べて、ホルモンバランスなどが変わってきます。
この時期は精神的にも身体的にも周囲の手助けが必要になります。ここからは、産褥期に何をしたら良いのか、気をつけた方が良いのかを一緒にみていきましょう。
①産褥期とは?
しかし、出産が終わって赤ちゃんが体外に出ると、ママのからだは次第に妊娠する前の状態に戻っていきます。この時期を産褥期(さんじょくき)といい、個人差はありますが、その期間は6~8週間となっています。他にも産褥期に関してこんな説明もあります。
約10か月にわたって赤ちゃんを育むため、大きく変化していた子宮などの臓器やホルモンバランスが、少しずつ時間をかけて元の状態に戻っていく時期です。
参考:産褥期はつまで?産後の過ごし方と適切な診療科
このように大きな変化を及ぼす時だからこそ、絶対に欠かすことができないものが、からだとこころの休養です。 妊娠中は赤ちゃんを育てるために、子宮が大きくなった状態になりますが、出産後の子宮は再び収縮してゆくので、分娩後はお腹に痛みやハリを感じる方が多いのです。
これを「後陣痛」といいます。 子宮の収縮は、赤ちゃんがおっぱいを吸うことで促されます。 出産後数日間は、授乳のたびにお腹の痛みが伴いますが、この時期を乗り越えれば痛みはどんどん和らいでゆき、ママのからだの回復が進みます。
また最近では、この子宮の収縮をさらに進めるために、出産後数時間後に歩くことを勧める病院もあるようです。 こうした運動は、自分のからだを最大限に労わりながら、無理のない程度に様子をみながら行なうようにしましょう。
②産褥期で気をつけたい2つのこと
ここからは、産褥期に気をつけたい2つのことを紹介します。知らないとついついやってしまうNGな行動を紹介しているので、必ず気を付けるようにしてください。それでは、一緒にみていきましょう。
2-1:陰部を清潔にしよう
産後のケアは重要です。 赤ちゃんを出産した後には、からだにさまざまな変化が生じます。 特に生殖器は、子宮に近い位置にあるために、分娩で傷ついた膣や子宮の内側などから血液や粘膜といった悪露(おろ)という分泌物が排出されます。
悪露は最初のうち、チョコレート色をしていますが、次第に透明になってゆき、分泌は治まってゆきます。 注意しなくてはならないのは、悪露が付着する外陰部を清潔に保つことです。 これを怠ってしまうと、細菌が繁殖して膣や子宮、卵巣などに炎症が起こってしまうのです。
からだが疲れているときに大変ではありますが、排便や排尿のたびに、洗浄綿などの清潔な綿を使いましょう。 トイレットペーパーを使うことや、洗浄綿での二度拭きは厳禁ですので、くれぐれも注意してください。
そして、悪露の状態がおかしいと感じたり、悪露が2ヶ月近くも続いたりする場合は、すぐに病院で診察してもらってください。
ママの心のケアも忘れずに! 出産直後にからだを休めることは、退院した後も心がけなくてはなりません。一般的には、最低でも1か月は休養するようにと言われています。
2-2:睡眠不足を解消しよう
妊娠、出産で使い果たしたママの体力は想像以上に大きく、出産後は赤ちゃんへの授乳も必要です。授乳は数時間おきに必要ですし、夜も赤ちゃんが泣き出したら、起きて授乳しなくてはなりません。 睡眠不足がさらに体力を奪ってしまうのは、言うまでもありませんね。
しかし、ここで無理を続けてしまうと、妊娠前のからだへの回復が遅れてしまいますし、睡眠不足で食欲が低下してしまったら、栄養が十分に摂れず、ママのからだだけで なく、赤ちゃんの成長にも影響が出てきます。
そこで不可欠なのは、周りの家族の徹底したサポートです。 特に、出産経験のない新米パパは、ママのこうしたからだの変化や、想像以上の体力消耗にはなかなか気がつかないものです。
炊事、洗濯、掃除など、ママのからだに負担がかかる家事は、可能な限りパパが担当して、ママのからだを楽にしてあげましょう。
さらには、ママの心のケアも大切です。 ホルモンバランスの乱れは、心のバランスも崩してしまい、いわゆる「産後うつ」を引き起こすことがあります。産後うつについては、「本人も家族も産後うつには御用心」で解説をしているので合わせて読んでみるのもおすすめです。
夜の授乳で睡眠不足になるだけでなく、赤ちゃんがお乳をうまく飲んでくれない、お乳がうまく出ない、子育てが上手にできるかなど、ママのストレスや不安の原因は意外にも多いのです。
③産褥期が辛い時は、家事代行もおすすめ
こうしたママの不安などを取り除いて、心のバランスを保ってあげるためにも、パパを始めとする周りの家族の協力は欠かせません。
ママを焦らすような言葉に気をつける、優しい言葉で労う、マッサージなどをしてリラックスさせてあげるなど、いろいろな工夫で産後の一番大切な時期を、家族全員で乗り越えていきましょう。他にも産褥期に気をつけたい家事のポイントでも紹介をしていますので、ぜひ読んでみてください。
代表:安田
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